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11 人中、11人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 4.0
暖かくて哀しい物語,
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レビュー対象商品: わくらば日記 (単行本)
昭和30年代のまだ貧しかった日本を舞台にした、二人の姉妹が主人公の5つの短編集だ。妹の和歌子には、美人だが体の弱い姉がいて、人や物を見ると、その人や物の周りで過去に起こった出来事を遡ってみることができる不思議な能力を持っている。 この不思議な能力により、この二人は普通では経験できない、忌まわしい事件に関わったり人間の心の内側を覗くことになる。5つの短編には異なるエピソードが描かれているが、何れも人間の善意・優しさと、現実の厳しさや残酷さが描かれていて、暖かくそして少し哀しい気持ちになる。 常に別れの予感を感じさせる本書は読んでいてちょっと辛い部分もあるが、最後のシーンにあるように、美しいものが現実には過ぎ去ってしまっても、一人ひとりの心の中ではきっとその人が生き続ける限りは永遠なのだろう、だからこそ今を大切に生きるしかないのだろう、と思った。 なお、タイトルの「わくらば」というのは耳慣れない言葉なので辞書で調べてみたところ、漢字では「病葉または嫩葉」と書いて、「病気におかされた葉」と「木の若葉」の二つの意味があるそうだ。
10 人中、10人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 4.0
時代の良さ、人のあたたかさ,
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レビュー対象商品: わくらば日記 (単行本)
朱川さんお得意の昭和ノスタルジー。
今回は不思議な力を持つ美少女とその妹が遭遇する事件簿です。 姉様は人のためにこの力を使い、 どんどん命を縮めていきます。 姉様の優しさと人々の温かさは心に染み入り、 ずっとこのお話の世界に浸っていたいような良い雰囲気の作品でした。 特に姉様の初恋の話は美しかった! 同じく朱川さんの「かたみ歌」を読んだときにも感じたのですが、 朱川さんの書く恋のお話には 現代の若者達の恋にはない“奥ゆかしさ”があります。 忘れていた気持ちを思い出させてくれるような素敵な読後感でした。 ラストは続編の存在を匂わせるようなものでした。 大いに期待してもいいと思います。
8 人中、8人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
優しく切ない雰囲気。,
By あさ☆あさ (東京都) - レビューをすべて見る
レビュー対象商品: わくらば日記 (単行本)
昭和30年代を舞台に物語は主人公の語り口調で、ノスタルジックな雰囲気を醸し出しています。
細かい描写のおかげで、その時代のことはあまり知らない私にも、時代風景が目に浮かぶようでした。 礼儀にうるさく家庭を支えるお母さんに、人情味あふれる刑事さんなど昔の日本人の優しさと強さを持った人達が出てくるのもこのお話の魅力! 殺人事件など、悲惨な事件が出てくるのにもかかわらず、物語は妙に優しさとはかなさ、そして切なさにあふれ、特に物事を優しい方向から見ようとしているのが良かったです。
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