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わが百味真髄 (中公文庫BIBLIO)
 
 

わが百味真髄 (中公文庫BIBLIO) [文庫]

檀 一雄
5つ星のうち 5.0  レビューをすべて見る (2件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

出版社 / 著者からの内容紹介

四季三六五日、美味を求めて旅し、実践的料理学に生きた著者が、東西の味くらべはもちろん、その作法と奥義も公開する味覚百態。〈解説〉檀 太郎

内容(「BOOK」データベースより)

料理の達人が、大きな味の宇宙に描き出す百味百態。四季三六五日、美味を求めて旅し、実践クッキングに生きた著者が、東西の味比べ、その作り方、奥義を公開する痛快な一冊。

登録情報

  • 文庫: 269ページ
  • 出版社: 中央公論新社; 改版 (2006/02)
  • ISBN-10: 4122046440
  • ISBN-13: 978-4122046443
  • 発売日: 2006/02
  • 商品の寸法: 15 x 10.6 x 1.6 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 5.0  レビューをすべて見る (2件のカスタマーレビュー)
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8 人中、8人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
うまさ 2006/4/5
By 志村真幸 トップ1000レビュアー VINE™ メンバー
形式:文庫
 1976年に講談社から出た単行本の文庫化。

 壇一雄は「日本の三大美食エッセイストのひとり」と評されているらしいが、まさにそのとおり。素晴らしい本だった。

 軽妙な文章、豊富な食の体験、奥深い人間性と三拍子そろっていて、文章を通して美味しさが伝わってくる。

 エッセイの一篇一篇はわずか数頁だが、スッポン、濁り酒、ジュンサイ、ジネンジョなど、いずれの話も印象深い。飾らない文体も心地よい。

 一気に読んでしまうのはもったいない一冊。じっくりと味わって欲しい。
このレビューは参考になりましたか?
8 人中、8人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By ib_pata VINE™ メンバー
形式:文庫
 壇さんは数え10歳の時に母親が出奔し、仕方なく長男として小さな妹たちのために食事をつくらざるを得なかったという経験から「自分でつくる流儀の生活がはじまった」(p.10)という。後年、やはり乳母に育てられたような太宰治と仲がよくなったのも、お互いに母親の愛情が薄かったというところに似たもの同士の匂いを感じたのかもしれない。ぼくは檀さんの良い読者ではないのだが、愛妻物語も放浪生活も「火宅の人」としての生き方も、こうした育ちが影響しているんだと思う。

 でも、なぜか太宰と違って壇さんは比較的長く生きられたのか。それは、やはり「自分で食べるものは自分でつくる流儀の生活」という地に足のついた生活をしていたからではないか。

 檀さんが太宰の元を訪ねたときのことがこの本には書かれている。太宰が初代と船橋で同棲していた頃だ。太宰は訪ねていくと故郷から送られてきたハタハタを「初代さんに、七輪の金網の上で、次々と焼かせ、手掴み、片ッ端からムシャムシャとむさぼり喰い」という風情だったという。そして檀さんに「食通っていうものは、ただむやみやたらと、こう喰うだけのもんさ」とうそぶくのだが、檀さんはハタハタまで悪食に感じられて気が滅入ったと書いている。

 太宰治は桜桃でもどんぶり一杯を食べるのが好きだったというのを読んだことがあるが、それは「食通」ではないし、ましてや「食生活」でもない。この「太宰治に喰わせたかった梅雨の味」の章で檀さんが書いているように「喰べるということは愉快なことだ。自分達の懐ろなみの、材料をさまざまに買いだしてきて、組み合わせ、あんばいし、さて、それがいきいきとした自分達のイノチにつながる行事だと思うと、こんなに楽しいことはないはずだ」ということを太宰は知らなかっただろうし、もしかして拒否していたのかもしれない。

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