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一作が経験した関東大震災の描写は、凄まじいです。特に、何とか生き延びた一作が恩師の潔に語る大震災の状況は、読んでいるだけで背筋が凍りました。恐怖と混乱の中で怒りの矛先を向けられ、「50円50銭」が言えなかったために殺された人々。追いつめられた人間の恐ろしさをまざまざと思い知らされました。
この3巻では口話法が登場し、大阪市立盲唖学校でも早速実践されるようになります。はま子は口話法の成功例として脚光を浴びますが、その一方で、大阪市立盲唖学校の生徒、山岡吾一の物語が綴られています。吾一は読唇や発声が苦手で、おまけに手話を禁じられているために、周囲に意思を伝えることができずに苦しみます。西川吉之助や吾一の母親のように、「普通の子供のように、話せるようになってほしい」という期待と、「手話」という自分たちの言語を奪われた生徒達の悲しみが交錯して、何度読んでも号泣してしまいます。
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