最近、塩麹とやらが巷でブームとなっているようですが、
肝心の「こうじ」そのものを自分で手づくりした経験を持つ方はあまりいらっしゃらないのではないでしょうか。
実際に作ろうとすると、これがなかなか難しい。
私の場合、有名な蔵元で長年、杜氏を勤められた方が近所にいらっしゃったので、
その方から根掘り葉掘り作業の手順を聴きだし、聴いた通りにやってみたのですが、これがうまくいかない。
首をひねりながら別の人にも意見を仰ぎ、いろんな手引書もひもといてみたのですが、やはり失敗の連続。
一時は頭にハゲができそうなほど考え込んだものでした。
後で分かったのですが、こうじづくりには絶対にはずしてはいけないツボがいくつかあるのです。
にもかかわらず、それを言葉で、理論的に、素人相手に噛んで含めるように説明のできる人が意外に少ない。
私が教えてもらったやり方には実はいくつもの大穴があいており、
それに忠実に従ってやったのでは、いくら頑張ってもうまくいくはずがないのでした。
このように、こうじづくりに関しては人の意見であれ書物の記述であれ、手引きの名に値しない大雑把な情報が溢れているのが現実です。
ですが、そんな寂しい状況の中で、この「わが家で作る」は、数少ない例外。
本当に役立つ情報を満載した信頼感120パーセントの良書であります。
こうじづくりには確かに想像以上に繊細なところがあって、この本を読めば必ず、直ちに成功するというものではありません。
ですが、現行の出版物の中で、家庭でこうじをつくる際のコツをこれほどきちんと、丁寧に解説してくれている本は他になく、
これからこうじづくりにチャレンジしようという人にとって最良の羅針盤であることは間違いのないところです。
この本に書いてある基本に沿って、くじけず何度もチャレンジすれば、いつかは必ずやいい結果が生まれるはず。
勇気ある方は、ぜひ挑戦を!