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わがままこそ最高の美徳
 
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わがままこそ最高の美徳 [単行本]

ヘルマン ヘッセ , フォルカー ミヒェルス , 岡田朝雄
5つ星のうち 4.0  レビューをすべて見る (4件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

内容紹介

ヘッセは少年時代から我が強く、親の手に余る子で、神学校の寄宿舎から脱走して落ちこぼれになる。しかし、ずっと詩人になる夢をあきらめず、独学で大作家になった。自分を信じて生きることの重要性を説いたエッセイと詩を集めた詩文集。

内容(「BOOK」データベースより)

「人生の下劣さに抗する最良の武器は、勇気と、わがままと、忍耐です。勇気は私たちを強くし、わがままは愉しさを生み出し、忍耐は平安を生み出してくれます」(ヘッセ)―小さいときから我が強く、非行少年のレッテルを貼られながらも、自分の好きな道を邁進して世界的な文学者になったヘッセの「わがまま」礼賛の書。戦争や政治の季節の中でも自説を曲げなかった強靱な精神とは。素敵な詩文集。

登録情報

  • 単行本: 280ページ
  • 出版社: 草思社 (2009/9/25)
  • 言語 日本語
  • ISBN-10: 4794217315
  • ISBN-13: 978-4794217318
  • 発売日: 2009/9/25
  • 商品の寸法: 19.2 x 13.8 x 2.4 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.0  レビューをすべて見る (4件のカスタマーレビュー)
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6 人中、5人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By JOSH
形式:単行本
タイトルからして吸引力があるんですが、わがまま、というよりは自分本位ということですね。

本書はヘッセの書簡などからあるテーマに沿った内容のものをピックアップした編集を施してあります。
そのあるテーマとは、「普通になれない自分」です。かのデミアンと同じテーマですね。
底本は様々ですが、本書中で最も私が好きになったのは両親、特に父親に当てた手紙です。この部分は特に「普通になれない自分」のテーマが色濃く出ていると思います。デミアンでは全編でこのテーマに挑戦しつつも、その表現方法がキリスト教的であったために、私は古くさく没頭できないと感じていましたが、この書簡ではヘルマン少年の素直な筆致によって、テーマにより共感し易かったと感じます。同調圧力というものに息苦しさを感じる種類の現代日本人は、デミアンよりもむしろこの手紙において、自分の相似を発見し、それを表出させる言葉に出会える、かもしれません。

これほど褒めておいて評点が3なのは、本一冊にするために他を寄せ集めたような冗長感があるためと、あまり上手いとは思えない翻訳のためです。まあ、すきずきでしょうが、私の好みではなかった。
以下、最も好きだった部分の引用

「おまえが自分自身以外の誰も愛さなくなってから、おまえはなんと貧しく、なんとひどく貧しくなってしまったことか」この言葉はぼくにはふさわしいものではありません。

以上、ヘッセに興味のある方には本書をお勧めします。
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7 人中、5人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:単行本
(Eigenshinn)という言葉の訳については、すでに「愛することができる人は幸せだ」
において、筆者が「愛我心」という名訳を作って、その書の中で語られていることであり、
改めて本書を書く必要性をどうしても感じないわけにはいきませんでした。
「わがままという意味ではない」とあの本の中で筆者は断言していたはずなのに…
残念です。
わがままという言葉はどう繕っても悪い意味があります。わがままが良いという事はないでしょう。
資本主義にそういう思想もありましたが、現在ではその流れは破滅に向かう事が明らかになりつつあるからこそのこの
不景気、競争激化で行き詰った世の中であります。
文庫本で出さずに単行本でいつまでも続けるし、元々ヘッセの文章の紹介者に過ぎない事を自覚して、
万が一ですが、念のため申しますと、けっしてそこでもうけようという野心の元制作してはならないと思います。
その辺を考えられれば、こんなに沢山書物は必要ないはずです。既に語りつくされていると思います。
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7 人中、5人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:単行本
「わがまま」と言えば、悪徳とさえ思われるもの(特に、日本においては)なのに、何故に「最高の美徳」なのか?ドイツ語圏でも「わがまま(Eigenshinn)」と言えば、「普通あまりよい意味で用いられる言葉ではない」と翻訳者の岡田朝雄氏も「訳者あとがき」に記している。
「個性の尊重」と日本でも言われる場合があるが、本当にそれを実現していこうとすれば、「わがまま」「組織を大事にしなくちゃね」「世間はそんなに甘くない」などという非難にすぐに出くわすことだろう。日本では、「大勢順応主義(コンフォーミズム)」が唯一のイデオロギーであるだけに、諸外国に比べても、「個性の尊重」に対する圧力(もっといえば、抑圧)の度合いがいっそう深いといえるだろう。
ヘッセは、この本の中で、「真に個性をもつ人びとは、この世でほかの人びとよりも難儀しますが、またずっとすばらしい生活をします。彼らは群衆の保護を受けませんが、自分自身の想像力の喜びを享受します」と言う。自己実現には、困難や孤独が付きまとうものらしい。しかし、そこには、何物にも侵されない喜びもあるのである。
ヘッセ自身、学校からの脱走、自殺未遂、心の病を体験しつつ、自己実現を成し遂げからこそ、その喜びを語ることができたのだと考えられる。
彼の治療にもかかわったといわれるユング(C.G.Jung)は、「人格が未熟の状態から完全な自己意識へと発達することは、賜物であると同時に呪いでもあるのだ」と述べたが、ヘッセの主張とも符合する。それは二人とも自己実現がいかに激しい二律背反を伴うものかをよく知っていたからだと言えよう。
だからこそ、孤独を恐れずに自分自身と向き合いつつ、日々の生活の中で、自己実現に心を砕いていく「狂狷の徒」に対して、この本は勇気と喜びと平安を与えるものとなるだろう。
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