ローラの娘ローズには大した興味はもってなかったが、思った以上に惹き付けられた。
男は女を養わなくちゃいけないと思ってる幼なじみの彼氏と別れ、
垢抜けた世慣れた男と結婚するも、借金まみれで捨てられ、
やむなく土地のセールスマンとなって、
男以上の商売の才能を発揮し、欲しいものは自分で掴みとっていく、
ものすごく逞しくて腹の据わったヘレン。
そのくせ刺繍や料理や家事が大好きで、
インテリアや台所道具に憧れるところもあって、
女性らしいところと男性的な面との二面性を持っている。
「本当は働きたくなどなかった。
やさしくて、きれいで、魅力的で、ほがらかで、かわいい女でいたかった。
欲しいものがあれば、涙とほほえみと甘えで勝ちとれるようになりたかった。
でも、どうしたらそうできるのかが、わからない。」
ヘレンとその働く女の仲間たちの議論は、1919年に書かれたとは思えないほど。
「あたしたちは夫なんかいらないの。妻が必要なの。
あたしたちが疲れて帰ってくると、腕を広げて迎えてくれる、そういう人が欲しいのよ。
でも、そんなことをしてくれる男はいないから、結局結婚しないってわけ。」
「男がほんとうに望んでいるのは妻を守ることなの。
だけど、あたしたちは守ってもらう必要なんてある?
守ってもらう必要のあるものはぜんぶ、ずっと前に捨ててしまったわ。
長いことずっと守られることなしにがんばってきたのよ。
それに慣れてしまった―それが気に入っているの」
「生活の面倒を見てやらなくてはならない男とは結婚したくないわ。」
これが古く感じないということ自体が日本の遅れなのかもしれないが…