自分の行動の癖は、なかなか客観的に見ることが出来ない。食べ物を前にした時は特にそうだと思う。「いい加減痩せないとヤバイ!今月はおやつ禁止」「ケーキは別腹、明日からダイエットする」など、矛盾した言動に接することが多い。
著者は、ダイエットの第一歩は「知らず知らずに陥っている痩せられないものの考え方、行動パターンを自覚すること」であるとし、行動経済学を用いて、これらの考え方・行動を説明している。
経済学とダイエット、どういう関連があるのかな?と思っていたが、読んでいて、この二つの関係が深いことが分かった。
食べ放題で元を取ろうとしてたくさん食べること、生活習慣病になることで失う収入や必要な医療費など、経済学の対象になる金銭と「食べる行為」は、密接に結びついている。
経済学と言っても、数式などが出てくる訳ではなく、簡単に読むことが出来、各章の終わりには、ダイエットを実行するための具体的なアドバイスがある。
最終章では、生活習慣病になった時の損失が具体的にシュミレーションしてあり、漠然としていた「病気になった時のこと」を、金銭面も含めて考えるきっかけになる。
平易な文章であるが、丁寧に書かれた、良識ある良質の書。