ろう者と聴者は同じ言葉を使っているようで、実はそれぞれ別の意味で解釈していたり、違う概念で言葉を交わしていることがよくあります。また意味が同じでもニュアンスが違うことがよくあります。そんな ろう者と聴者の「言葉のズレ」を集めた本です。今まで、ろう者と聴者とで筆談やFAX、メールが通じなかった理由が「これだったのか!」とわかります。また聴者や手話通訳者の手話が、ろう者に通じなかった理由もわかります。今まで「ろう者の日本語は変」「ろう者の日本語は間違っている」と思っていた聴者や「日本語は苦手」と思っていたろう者が多かったと思いますが、そうではなく、ろう者の使う日本語を「ろう語」、聴者の使う日本語を「聴語」として、お互い対等な言語として扱った初めての本と言えるでしょう。また手話を学習していない聴者にも、自分の使っている日本語を改めて見直すことのできる興味深い本だと思います。