お客さんがあまり来ない、静かな図書館の日常に起こる
ミステリーを綴った連作短編集です。
まずはそのシチュエーションに心が動かされました。
私たち本好きが愛してやまない図書館。
はじめはススキの生い茂る場所にぽつねんと建っていたけど、
れんげそうを植えて、
図書館のまわりは名所となるほどのれんげ畑になっていくのです。
もうこれだけで引き付けられませんか?(笑)
綴られるミステリーは、本当にどれもちょっとしたもので
謎解きの爽快感を感じられるほどではないのですが、
四季の移ろいが美しく描かれていて
読んでいて気持ちのいい作品です。
ただし、他のレビュアーさんが指摘しているように
人物描写の浅さは気になります。
とても素敵な作品なので、
ぜひ続編を書いて人の深みを描きこんでほしいのですが・・・。