追憶編に関しては、本編のやや「お気楽」な雰囲気は一切無く、ストイックなまでに
真剣に人切り抜刀齋時代の剣心を描いている。
まず、ストーリーは実際の維新前夜の歴史的エピソードを絡ませながら、本編の京都編
の追憶シーンもうまく活用しながら、強い強いと言われながら本当の人切り抜刀齋の
すごみと、剣心自信の心の葛藤、さらには巴との生活が一つの脚本の中にきちんと収まって
いる。
そしてその見事な脚本をまたクオリティの高い画に昇華させているアニメーターがまた
凄い。特に、人切り抜刀齋の太刀さばき、殺陣のシーンのクオリティは秀逸。また、
剣心と巴が過ごした大津の山々や京都の街並みの美しさは秀逸!。
そして、その脚本と画を支えた岩崎琢のBGMがまた素晴らしい。ストーリーにここまで
マッチした音楽構成も珍しいのではないかと思える秀作。音楽だけ聴いてもまた良い。
この三位一体が追憶編の魅力ではないだろうか。特にラストシーンで木にもたれる剣心
を巴がそっと抱えるシーンはアニメ至上屈指の出来では無いかと個人的には思っている。
本当は本編を見る前に、まずこの追憶編を見てから入った方が絶対に良い。
何はともあれこの追憶編の魅力にどっぷり浸かって欲しい、そう思わせる逸品だ。
なお、特別編は追加になっているカットなどがあるが、個人的には無くても良いのでは、
と思う部分があり、やや蛇足感は否めない。でも良い出来ですけどね(^^)。