アニメーター、マンガ家として活躍されている石田敦子さんの
飼い猫と、猫を通した家族との絆を描かれたエッセイ漫画です。
筆者はこの他にも10年に亘ってエッセイ漫画を連載されておりましたが、
(
アニメもんエッセイ~お江戸直球通信~ (NORA COMICS SP))
そちらは原則的に筆者自身の仕事に対するスタンスであるとか、
最初に職業としてついたアニメーターになった経緯であるとか、
そういった事が中心に描かれており、本作はもう少し筆者自身の
プライベート(というか【猫】)に踏み込んだ話題が中心となっています。
筆者はふわふわとした絵柄から受ける印象とは裏腹に、一言では書き表せないような
[重い]テーマを作品内にメッセージとして描かれる事が多く、本作もその例にもれず
油断していると暗い方向へ気持ちが引き込まれそうになる瞬間があります。
それ故、ライトでポップな猫エッセイ漫画をお探しでしたら恐らく期待外れかと存じます。
しかし、人が他人(猫も含めて)と関わっていくことと、そこにある絆については筆者なりのスタンスが
ストレートに描かれており、それに同意できるか否かは結局人それぞれなのでそういった意味では
賛否は分かれるかと存じますが、一人の人間のリアルな心の流れが丁寧に描写されており、
大変に興味深い内容となっておると感じました。
石田敦子ファンには勿論の事、それ以外の方にもどこかで触れていただきたいテーマを抱えた一冊です。