いやはや大変な金魚本が出ました。今かららんちうを飼育してみようと思われる入門者の方から、らんちうを何十年もやっているベテランの方まで、はたまた業者の方にまで全方位でらんちうを語りかける本は、今までになかっただけに大変貴重な本です。らんちうの本質とは何か?をこれだけ明解に解説されると今まで私たちが飼育していたらんちうっていったい何??って思うことでしょう。豊富なそして貴重な画像(お世辞にも秀麗な画像ではありませんが、そんなこと関係ありません)は恐らく一般にはあまりお目に掛かれない個体群で、収録されていること自体素晴らしいことだと感じます。数多の金魚本は単なるハウツー本ですが、この本はそんなやわなものではありませんよ。ちゃんと入門者もターゲットに入れて懇切丁寧に基本を手ほどきしながら、なおかつベテランをも唸らせる内容はらんちう愛好家なら買ってしっかり理解して座右の書に是非すべきです。僕なんか何度読んだことか。良い本は何度読んでも発見があります。
冒頭の『らんちうの体形・形質の特徴を理解しよう』から『参考魚で形質を検証』まではらんちうの核心を突いていて目から鱗が取れます。画像は京都系といわれるらんちうが中心のようですが、らんちうの本来の形質をより表現しているのが理解できます。著者がそのらんちうの歴史と実践を元に真摯に論じられているのには大変共感できます。
『病気の予防と対策』の項目は著者の経験と科学的な根拠に基づく(民間療法的なものはないです)ものばかりで大変参考になります。
らんちうを漫然と飼育してきたあなた(僕も含め)!あなたのらんちう、フナに戻っていませんか?いずれにしても、それほどらんちう界には衝撃の書であり、大げさではなく金魚史に残る書なんです、ほんとに。