ハートフルなハーレムラブコメディの第四巻。刊行が延期されていたのですが、無事に発売されてよかったです。とにかく、自分が大好きなシリーズなので。
ある日、お祓い屋をしていた亡き祖母、おりんの師匠である榊の屋敷にやってきた広人たち。そこは、かつて守宮や夜刀がおりんたちと住んでいた場所であり、古い道具に宿る命「付喪神」たちが住まう妖し屋敷。ひょんなことから、屋敷の整理をすることになった彼らは、屋根裏部屋で奇妙な箱を見つける。何かの呪術的な代物らしきその箱によって、鰹屋家の蛇幼女、夜刀の身にとんでもないことが起きてしまった。自らに起きた異変に戸惑う夜刀の姿に、広人は自分にできることをやろうと奔走する。一方、学校では広人に想いを寄せる少女たちによって恋の鞘当てが勃発。家でも学校でも波乱ばかりの広人だが、やがて夜刀が秘める「本当の姿」と向き合うことになる。
やはり、自分がこの作品に求めてるのは「家族の絆」ですね。今までもそれがメインとなっていたのですが、それを再認識する巻でした。今まで登場したヒロインズ(美薫やひかる、あやの)による恋の鞘当てが勃発するわけなんですが、どうしてかその部分は物足りなく思ってしまったんですよね。いや、部長の涼子は相変わらずで好きなんですけど。やはり、鰹屋家の面々ですね。
「本当の自分」というものに悩む夜刀や、悪戯好きだけど主である榊を心配する付喪神たち、そして鰹屋家の面々を何より大切にする広人の姿が印象的でした。特に夜刀と広人が夜の縁側で向き合うシーンが今回のお気に入りです。
「本当の姿」と言うとどうしてもそれは「ひとつ」であると思ってしまうわけですが、それは違うわけなんですよね。どんな相手であってもまったく同じ調子で接することのできる人などいるわけないのですし、そもそもがちょっとお洒落をするだけでいくらでも変われるのですから。つまるところ、どんな姿であっても、それはその人自身の姿なのです。ことさらに自分を偽ろうとしない限り、ですがね。
幼女らしく広人に「抱っこ」をせがむ姿がたびたび見られた夜刀ですが、まさかこんな意味があったとは思いませんでした。作者様のこういった描き方は、本当に上手く、大好きです。まぁ、だんだんおりん婆ちゃんのイメージが崩れてしまっているわけですが。そして、鰹屋家が見せる相変わらずの馬鹿さやにぎやかさ、そして暖かさ。本当にこの作品が好きなのだな、と自分で思ってしまいます。読んだばかりですが、次巻が待ち遠しいですね。期待して待ちたいと思います。