著者が提唱する3次元設計手法「マニホールドデザイン(MFD)」を通してよりレベルの高い実践的な使い方をテーマとして構成されています。(MFDとはいわゆるSolidWorksのマルチボディ機能を使ったモデリング手法)
他のSolildWorks関連書籍はどうしてもモデリング中心の解説になり、ボトムアップ的に部品からモデリングし最終的にアセンブリで組立てを行うという流れになるが、本書ではまず全体構造をモデリングし(必要に応じてマルチボディを使用)し、「部品分割」フィチャーで部品ファイル書き出しアセンブリファイルにて組立てるといったトップダウン的な流れとなっている。
モデルには車の模型といった身近な題材を使用したり、序盤の章で既に全体が完成し後半の章にしたがって各部品を詳細にモデリングしていくので出来上がりをイメージでき、最後までモチベーションを維持させるような工夫がされている。
最終章では意匠設計を意識した自由曲面を使ったモデリングも扱っておりかなり充実した内容になっている。
「構想設計の段階で3次元CADを使うべきでない」という考え方もあるが、設計者が頭の中に描いた設計思想を具象化するツールとしてSolidworksを活用したいのなら、本書のタイトルどおりの「実践」的な設計手法が習得できる一冊だとおもいます。
ただ、その分既に基本的な操作や知識を習得してる方を対象にしているのかスケッチの説明がほとんどないのが気になりました。
紙面の都合上しょうがないのかもしれないが「図のようにスケッチする」というのが随所にあり、
基本的にスケッチ図は完全定義されたものなので文字どおり図のとおりスケッチすればいいのだけど拘束が省略されてるところがあったり、寸法や拘束のつける順番の違いで図どおりにスケッチできないケースがありストレスがたまった。そのあたりのもう少し配慮してほしかった(当方のスキル不足ゆえに本書にそこまで求めるのは酷だと思うが、、)
基本を学びたい方は「Solidworks入門」を先に読まれたほうがいいと思います。