登録情報
|
ただ、私にとって印象的だったのは国鉄民営化までの歴史です。この話って今の日本が歩んでいる道と実は同じではないでしょうか?財政赤字、政策決定、年金、人事その他諸々の問題が20年以上前に国鉄で議論されていました。鉄道の持つ役割の変化が、実はその後の日本の役割の変化と重なり合っていると感じられました。
鉄道マニア以外の方にもぜひ読んでいただきたい1冊です。
この本は、戦後60年の歴史を考えさせてくれる。鉄道業界が復員した人々を引き受ける役を果たして62万人になり、それを10年間で45万人にし、さらに戦後40年の時点で28万人となり、そのうち20万人はいいが合理化のために余剰8万人をどうするかでおおもめ、そうして今日がある。
「鉄道員」という小説、映画に象徴される、システム化された働きを忠実に守り通すことで生涯を全うする働きの人たちがいた。そういう労働の場があった。いま、それはどうなっているのか。今日、3月15日には、東京のある民営鉄道で手動の遮断機を係員が誤って開け、2名の人命が失われた。ほかにも鉄道で種々の事故が相次いでいる。収益性の点で労働の基本がなおざりにされているということがないか。
本書は、そういう問題を考える本ではないが、思いを馳せさせる力を持っている。
スピードの時代といわれる。その反面、ユックリズムも力を持ち始めている。鉄道業界は、その双方をいかにバランスさせるかを命題として持つと本書を読みながら考えた。
読者の関心によってさまざまな読み方ができよう。本書を大いに楽しもう。それにしても著者二人に「お疲れさん」という言葉を贈りたい。
、
|
この商品のクチコミ一覧
クチコミを検索
|
関連するクチコミ一覧
|
|
|