このレビューを書いている僕は統合失調症に罹患し、今年で12年目になる22歳の患者です。このレビューは患者を持つご家族からの目線ではなく、統合失調症に罹患している患者自身の目線で読後の感想を述べさせて頂きます。
僕は小学校6年生のときに統合失調症が発症しました。発症の原因は生まれつき「てんかん」という脳の欠陥的障害を持っていたことから、「併発・てんかんの合併症」ということでした。また同じ親族の中に統合失調症を患い、15歳のときから50歳に至る今日まで、精神病院に入退院を繰り返している身内・血縁者がいることも、発病リスクを高める要因となりました。
この本や、他の統合失調症について述べた本にも書いてある通りの「急性期」「消耗期」「回復期」のステージを乗り越えてきました。14歳の頃の急性期の酷い時期から、16歳ころの消耗期、そして18歳ころからの「回復期」を過ごし、今現在に至ります。そんな患者本人の僕が読んでも適切な内容です。統合失調症を発症したと思ったらすぐににでも手にすべき一冊だと思います。
この本の一番のおススメできるポイントは、「患者本人が読んでも適切な内容であること」です。まだ完全に統合失調症という障害を受容しきれていない患者さんには、他の統合失調症の本では「知らなくてもいい内容」を知ってしまって病気が悪化するケースすらあるからです。例えば、「統合失調症の人の気持ちがわかる本 (こころライブラリー イラスト版)」は極めて軽度な患者向けのアドバイスブックであり重症な統合失調症患者には適しません。仕事や就職といった急性期の治療とはかけ離れた内容が載っていますのでご注意を。
この本は、「統合失調症が発症したらまず買うべき」治療に必要不可欠な「初心者でも分かるガイドブック」というべきでしょう。そして、ある程度の理解ができたら、より理解を深め、受容を目標に治療を進めるのがベストな選択だと思われます。
以上が、罹患歴12年の患者側からの見解です。参考になれば幸いです。