映画は役者がいいので見てみたいなと思っていましたが、
小説化されているとは知らず、書店でふと手に取りました。
映像からきた作家さんなので、文章は懲りすぎず、平易です。
しかし、構成や表現がうまく、作家さんが同年代の女性でもあったので
とても読んでみたくなり購入しました。
短い話ですので、時間はかからずに読めます。
とある家族とある事件に関する物語で、その関係者たちの一人称で次々に語られる、
各章ごとの話の進め方が絶妙です。
映画はまだ公開されていないので、なんとも言えないですが、
活字であるがゆえに可能な表現もところどころにあり、
とても引き込まれてしまいました。
閉塞感溢れる家族関係、同じく閉塞感に詰まっていく田舎町、
尊敬・羨望の気持ちと絡み合うどうしようもない負の感情、
どれも新しいテーマではありませんが、その手法は見事なもので、
読んだ後に、ぞくっとするような、鳥肌の立つような思いがしました。
じぶんが家族を含めた他人と、社会と、いかに関わって生きていくかについても
考えさせられました。