敵方であるシグルドが皇帝になるまでを描く七皇戦争編の第二弾です。いよいよシグルドが軍を率いるようになり戦いの主導に関わるようになります。
しかし残念なのがシグルドがあまりにも特別扱いされている所です。手柄をたてた直後ではなく、戦いに敗れ捕虜になったことで出世するのは不可解でした。また何故急に雇い主であるアルトルフ子爵の権限をそっくりもっていけたのか、敵方がいきなり弱体化したのかいう二点の経緯がまったく抜け落ちているのも変だなと感じました。
そして後の軍の主軸となるシグルドとエミリアの二人の初めての出会いも、十四年育ててもらった父(アルトルフ子爵)より、話したこともない男(シグルド)をいきなり優先する心情がわかりずらかったです。後の皇妃エレオノーラも負傷して権限を失った父(アルトルフ子爵)にはまったく関心がないようにみえ、二人の父アルトルフ子爵がそれほどの悪人ではなかったことも踏まえると、理解しがたいことでした。(恋する乙女は盲目と言われればそれまでですが)
全体的に見て他の人物や戦争の動きなどがしっかりとしているだけに、シグルドの周りだけが「浮いて」いるように感じました。
物語として楽しめる点、他の人物の魅力や欠点が語られているところをいれて全体で星三つとさせていただきました。