由紀が男として抱えるスケベ心の部分、それを左や水面にどこまで見せていいのか、でもそんなの決して見せたくない、でも左と風呂に入ればやっぱり触ってみたい。
欲望を抱える自分、そしてそれを許せない自分、それを表面に出すと嫌われそうで怖いと逃げに走る自分、でも欲望に従ってみたい自分、この葛藤です。
ここまでやってもいいのかな、こんなことしたら嫌われるかな、そういう思春期真っ只中の彼の葛藤、でも最後にはやっぱり触ってみたい…、といった綱渡り的危うさが非常に繊細に、かつわかりやすく描かれていると思います。
女性陣側としても、部活で自分を追い込んでみたり、由紀を風呂に誘ってみたり、ノーパンで歩いてみたり。
どう考えても自分で自分を傷つけたり、プレッシャーかけたりしている、その危うさは由紀と変わるものではないと思います。
物語として多少の誇張はされているものの、こんな綱渡りは誰しも経験していく道のりではないでしょうか。
(結果、それぞれの絵は端的に言えばエロくても、ストーリーとしては媚びた不潔さが全然感じられない、そんな感じです。)
そういう思春期真っ只中の方、そしてそういう思春期をとっくに終えて大人になってしまった方にもお勧め。
ああ、こうやって自分も大人になってきたんだよなぁ、と。
番外編の、水面兄が水面に惚れてる話は理屈抜きに面白かった。こういう過去があったから水面は由紀に本編のように接することが出来たのかな?