本書は、『ピープルウエア』(原題『Peopleware』)、『デッドライン』(原題『The Deadline』)などの著書で知られ、マイクロソフト、アップル、ヒューレット・パッカード、IBMなどのコンサルタントを務めるトム・デマルコが、プロジェクト管理における「ゆとり」の重要性と、これまでの効率重視の管理方法への異論を唱えたものである。
デマルコは、生産現場のブルーカラー労働者を対象に開発された管理手法は、今日の知識労働には当てはまらないと指摘する。「人間は時間的なプレッシャーをいくらかけられても、速くは考えられない」というリスターの法則を引用し、管理者がプレッシャーをかけることの無意味さを指摘したり、強気のスケジュールや時間外労働が結果的に失敗に終わる理由を述べたりするくだりは、普段非生産的な管理のもとであえいでいる部下・中間管理職にとって痛快極まりないだろう。デマルコは、このようにプロジェクト管理にまつわる誤解を指摘したうえで、プロジェクト管理を成功に導くために何が必要か、自分なりの考えを示している。
ユーモラスなたとえや衝撃的な事実、すべて実名を挙げてなされる痛烈な批判は、管理者に新たなプロジェクト管理の視点を提供してくれるに違いない。知識労働に携わるすべての人におすすめしたい1冊である。(土井英司)
著者は「構造化分析とシステム仕様」「ピープルウエア」などの著書で知られ,情報システム開発プロジェクトをうまく進める方法を説き続けてきた人物だ。この本でも,彼の言っていることには説得力がある。組織で働いているすべての人に読んで欲しい。特に部下を持っている人は必読。
( 日経ソフトウエア)
(日経ソフトウエア 2002/02/01 Copyright2001 日経BP企画..All rights reserved.)
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20 人中、19人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 4.0
中間管理層の重要な役割とは?,
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レビュー対象商品: ゆとりの法則 - 誰も書かなかったプロジェクト管理の誤解 (単行本)
原題の「Slack」は、ゆとりというよりもヒマな時間、何もしていない時間という、どちらかといえば否定的意味合いが強い言葉である。ムダ時間はほんとうはムダなのではない、 実はムダ時間こそが真の生産性向上のために必要不可欠なのだ というのが本書の主張であるから、原題のスラックは反語的な表現であろう。 効率性を求めてスラックを削っていくとイレギュラーを吸収する隙間がなくなり、組織から柔軟性が失われて結果的に変化に弱い組織を作ってしまう。 一方、組織の変化は原理的にトップでもボトムでもなく中間管理層からしか生まれない。 従って、中間管理職が働きすぎていて、スラックが乏しい組織には未来はない。 と、だいたいこういう論旨である。 「ピープルウェア」と「デッドライン」では、開発チームの視点から組織の活性化というテーマを扱ったが、本書では、組織における中間管理職の役割を解明することがテーマのひとつでもある。他が比較的経験論的に書かれているのに比べ、本書は理論ベースで議論を展開している点も特徴的だ。 働きすぎている管理者はやるべきではないことをやっている。p81 なかなか耳の痛い指摘である。 中間管理層のプロジェクトマネージャには一読の価値がある。
23 人中、21人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 3.0
プロジェクト管理者は読まないとソン,
By カスタマー
レビュー対象商品: ゆとりの法則 - 誰も書かなかったプロジェクト管理の誤解 (単行本)
デマルコ氏の考えが完全に正しいと言うことはできないが、少なくとも私は本書に書かれている数々の知見に対し異を唱えることはできなかった。プロジェクト管理をこれから学ぼうとする人(私も含めて)にとっては良い参考書となるだろう。 本書の言葉を借りれば早期にリスクを発見するための道標となるはずだ。 また、プロジェクト管理者でなくとも、今までの自分がどうだったか、今後自分がどうあるべきかを考えさせられる。といっても自己啓発的な内容ではないので構えずに読み下すことができる。
8 人中、8人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 4.0
いつも毎日忙しい日々を送っていると思っているサラリーマンにはお勧めの一冊,
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レビュー対象商品: ゆとりの法則 - 誰も書かなかったプロジェクト管理の誤解 (単行本)
ソフトウェア開発におけるプロジェクト管理を得意分野とする筆者のプロジェクト、組織における「ゆとり」の重要性を謳っている。一般に「ゆとり」という言葉からは生活的なシーンを想定するのですが、プロジェクト(仕事)にとってもゆとりというのは必要であり、この場合のゆとりは以下の観点が主なものになる。・資源のゆとり→投資の重要性 ・仕事の進め方のゆとり→適切な管理とは? 全般的に広くあまねく解説しているため一つ一つのトピックスについては要点と事例をあげるにレベルに留まっています。その分筆者が指示する法則について、自らの経験をもとに考察を加えてはじめて有効になる一冊のように思えます。 「ゆとりは一種の投資である。ゆとりを無駄と考えず投資と考えることが、ビジネスを理解している組織と、単に忙しいだけの組織の違いである。」と示すように、人生にしてもビジネスにしても単に流されて忙しい日々を送るより、どこかにゆとりを設けて、頭を利活用し、自らのためにもやりがい、生きがいのある生き方をしたいものですね。 いつも毎日忙しい日々を送っていると思っているサラリーマンにはお勧めの一冊です。
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