子どもって、どうしてこんなに雪が好きなんでしょう。
大人になると、遊びのとき以外は邪魔者にしか思わないのに。
空から降りて来る不思議な訪問者だからでしょうか。
この本の子うさぎも、遊びたくてうずうずしている様子がよく分かります。
夜になって、もう寝る時間なのに「ちょっとだけね」と言って外に出してくれるおかあさん。
そこには『きつねのかみさま』に出て来たハイヒールを履くようなおかあさん(靴しか登場しませんが)ではなく、
長靴を履いていっしょに遊んでくれるおかあさんがいます。
雪の日のどんよりとした感じや、さまざまな暗さが夜にはあるのですが、
酒井さんの「黒」は、いつもその雰囲気がよく表されていると思います。
それに、こうさぎのベストや長靴、おかあさんの手袋などに使われている黄色が、
ふたりの心の暖かさを感じさせてくれます。
おはなしプーカ2004年12月号の単行本化です。
お持ちの方は、表紙の絵が違うことも楽しめますよ。