大人びているかと思ったら子供っぽい部分もちゃんと
持っている、8歳のこましゃくれた子供、有馬くん。
父親と女性を本気で取り合おうとしたり、周囲には
大不評な笑顔を見せたりと、いつも元気に生きている。
ただ、そんな彼の心にぽつんと空いた穴。それが「部屋に
引きこもった母親」の存在だった。
第3話から第4話の流れは有馬にとってはつらく、そして
とても複雑な気持ちの変化をもたらしたに違いない。
大人を手玉に取る子供の生活を、ドタバタぶりからシリアスな
展開までしっかり魅せる1冊となっている。
それだけに、ラストがややシリアスのみで終わってしまった
のはもったいないと思った。
もっと有馬に振り回される周囲を見てみたかった。
それが残念で星を一つ減らさせていただいた。
有馬君は「アイドル笑い」ではなく本当の微笑みも持っている。
周囲の優しさがそれを引き出すのである。
カバー下で繰り広げられる物語も必読。