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類人猿の異性の好みから、IQについて、統合失調症、子供の発達、さらにはイヌイットの文化まで、膨大な資料を用いて博覧強記に、そして明快に、遺伝子が環境との関わりによって引き出す事象を論じ、「生まれは育ちをとおして」というテーマを印象付けていく。
遺伝決定論VS環境決定論という、本書でナンセンスとされる二元論。心と体、善と悪、光と闇、神と人、自己と他者。様々な世界の物事について考える時、単なる対立構造を超えた見方によって本質が見えるようになるかもしれない。そんなことを思わせてくれる1冊。
最新の成果を求める専門家には少し物足りないかもしれないが、遺伝子がどのようなものなのかを理解するのには絶好の本。
翻訳でよくある不明瞭さは全くない。
アウシュビッツで行われた双子の研究や
砂糖水をやったら次代の洋なしが甘くなると唱えたルイセンコの話
うまく言葉を習得できなかったカスパー・ハウザーと臨界期の問題、
一切の言葉をかけずに育てたら子供は何語を話すようになるか
実験したスコットランド王(とその子供たちの悲しすぎる結末。)
病気について、能力について、言語について、性的嗜好について。
さまざまなトピックスを歴史的背景とからめて語っている。
それにしても赤ん坊に対して「白いぬいぐるみと恐怖を
感じる大きな音を条件づけさせる」という実験をした
ジョン・ワトソン。
前に何かで読んで「いったいどんなやつだよ、それ?」
と思っていた。この本で改めて知ったが、ほんとにヒドイ人だ。
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