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やわらかなレタス
 
 

やわらかなレタス [単行本]

江國 香織
5つ星のうち 4.4  レビューをすべて見る (5件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

内容(「BOOK」データベースより)

ここにあるのは幸福な魂の食事。食べものをめぐる言葉と、小説、旅、そして日々のよしなしごと。

登録情報

  • 単行本: 220ページ
  • 出版社: 文藝春秋 (2011/02)
  • ISBN-10: 4163736808
  • ISBN-13: 978-4163736808
  • 発売日: 2011/02
  • 商品の寸法: 18.2 x 13.2 x 2 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.4  レビューをすべて見る (5件のカスタマーレビュー)
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4 人中、4人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By Nutrocker トップ1000レビュアー
「食べ物」にまつわる江國香織さんの最新エッセイ集。
クラシックで美しい装丁にまず惹かれます。

題名の「やわらかなレタス」はピーター・ラビットの物語にある言葉から、
また海外で、そして日本で実際に江國さんが味わったさまざまな食べ物、
「温かいジュース」への渇望やお正月に寄せる感慨、
ジャック・ケルアックとバローズの作品にまつわる話など、
さまざまな「幸福な食」のエピソードが優しく繊細な言葉で紡がれます。

あまたある「美食エッセイ」とは一味違って、
物事の本質をはずさない江國さんらしい穏やかな文章の数々。
生きることが「食」を抜きに語れないのなら、
「幸福な食」とはとりもなおさず「幸福な生」を意味するのでしょう。
疲れたときなどに手にとって、しばし彼女の作り上げた言葉の世界に
浸ってみたくなるような、珠玉のエッセイ集だと思います。
このレビューは参考になりましたか?
23 人中、17人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
 「いいぞ」。これは江國さんが子供たち(の振舞)について書いたとき、他のエッセイのなかで使っていた言葉の一つです。江國さんの子供たちへの激励(?)と同じく、今回僕はこの言葉を江國さんに言いたいのです。
 今回の江國さんのエッセイにはどこか奇妙な微笑ましさがありました。というか、実は大爆笑しながら読みふけっていました(いわゆる《ツボ》だったわけです!)。これまでのエッセイとは明らかに違うところがあったのです。

 食べ物のエッセイ(実際、このエッセイの主題は明白に「食べ物」ですし、アンソロジー『チーズと塩と豆と』にも言及がありますし)中心でなかなか気付かれることもなさそうなのですが、そしてご本人にも失礼かもわかりませんが、ある一面がこの一冊全体からかすかに窺えるのです。
 それは、江國さんの《老い》の兆しです。
 いや、「夫」も「犬」も「妹」も友人の方々も。みんな歳をとって、どこか賢く、ちゃっかりとしていて、でもどこか抜けてきている。きっと彼等の間で《見える》部分が拡がったのだろう、と思います。特に「夫」とのやりとりにそれは顕著です。『いくつもの週末』の頃の何とも不穏な雰囲気や、『雨はコーラを飲めない』には殆ど姿の見えなかった彼が、今回はかなり愛情をもって(特にカップ麺のエピソードなんてとてもユーモラスに!)描かれています。

 このように、《見える》部分が比較的少なかった(それゆえに新たに《見える》ようになったものに対しての驚きと困惑に満ちていた)若い時間を描いたこれまで20年間のエッセイとは異質なのです。彼等はちっとも病んでなどいないし、互いに無理解でいるというわけでもない。これは寧ろ、江國さんが当初から小説のなかで散々書き続けてきた(らしい)通り、自分には(そして相手にも勿論)どう足掻いても《見えない》部分があるんだ、ということです。そしてだからこそ江國さんは、《見える》ということをとても大切にしているようなのです。
 単純な「無理解」だけでは、すなわち《見えない》ことさえ知らないようでは、こんなユーモアは現れません。自分に《見える/見えない》相手の一部分だけでなく、相手に《見える/見えない》(らしい)自分の一部分を知ること、やはりこの二つによる《老い》の賜物でしょう。誰かと一緒に過ごしていると当然一緒に年をとるわけで、《老い》を迎えればますますひとりでは何もできなくなってきますよね(指圧や膝の痛みなどのエピソードにその兆候が見られます。結構なガタがきているようですね)。そんなユーモアを湛えた《老い》を迎えるであろう江國さんの作品が読めるかもしれない、というだけで僕は、いいぞ、と嬉しくなってしまうのです。
このレビューは参考になりましたか?
8 人中、6人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
『がらくた』『左岸』『抱擁、あるいは〜』があまりしっくりきませんでした。
でも、これは大満足な内容です。

『これだよ〜〜!』と大きな声で叫びたいくらいです。笑
日常的なエッセイで、中でも私が好きなのは、〜最近の至福〜という話。
大好きないくつもの週末を彷彿とさせるような旦那さまとの会話がたまりません。

表紙のデザインが、最初ネットで見た時はあまり好きじゃない感じでしたが
実物はとても素敵です。惚れぼれします。

やっぱり、この人のエッセイじゃないと味わえない読書時間があり、
それが私には至福の時間だと思います。

購入悩んでいる方、是非オススメですよ。
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