啓発本の類はほとんど読まない私ですが、柔道界の末端にいる者として、この世界のトップにいる人の考えを知りたいと思いました。氏の大学の3、4年ほど後輩の方々と、地域の柔道を支えています。
柔道での話とビジネスでの話が交互に紹介されるような感じで、「はて、今はどっちについて述べているんだろうか」と当惑してしまうこともありますが、結局どちらについても同じことが言えるということなんでしょうね。いちいち納得しながら読み進んでいきました。「運動オンチの肥満児」には、かなり謙遜が含まれていると思いますが。
132ページからの「一流の環境で育った人が強いとは限らない」の節はよく思い切って書かれたと思います。モントリオール・オリンピックで、首都圏の恵まれた練習環境にいる人たちが勝てなかったという記述は、書きようによっては反発を買ってしまいそうですが、そうはならない何か(人徳・生き様などなど)を著者は持っているんだと思います。だからこそ、他に多くの候補者がいたにも関わらず、この世界のトップに推挙されたのだと思います。