300社以上の社長と会ってきた経験から、日本の社長について著者の見解を綴っている本。あくまでも経験則に基づいて私的な見方を披露しているだけだが、そう割り切って読めばそれなりに面白い。世の中の社長を以下の5つに分けて説明している。
・大企業のサラリーマン社長:組織を動かす調整力能力がカギ。そのためには信用が重要で、敵をつくらないために社長になるまでは我慢も必要。また、元々社外との付き合いが多く、危機感を持っている。カリスマ社長は会社に個性を与えるが弊害も生み出す場合がある。実力社長の次が難しい。後継者選びは結局は社長がその候補を好きかどうかという感情で決まる。
・同族系オーナー社長:修羅場をくぐってきた創業者と違い、2代目は経営理論などの知識を重視する傾向がある。ボンボンであっても一度外に出されて才能に目覚める人も。オーナー感覚が求められるのは特に長期的な視点での経営が求められるとき。クーデターが起きるのは同族側に問題がある場合がほとんど。
・外資系社長:若くして社長になる。ただ、最終決定権が海外にあるので権限が小さい。社員は必ずしも部下ではない。本社との調整に苦労。社員の信頼が厚いのは海の向こうの本社に何も言わせない人。キャリア形成が重要。
・中小企業社長:常に資金繰りに苦しむ。人材の確保にもひと苦労。社長の個人プレーとそれをサポートする従業員という体制が両者の距離を緊密にする。特定の大企業との取引に頼りきらず独立性をどう維持するか。
・ベンチャー企業の社長:起業前は意外に不本意な人生を送っている人が多い。思索にも熱心。人と違うことをやることに自覚的で、さらにそれに対する中長期の目標を持っている。エキセントリックな企業家の集中力が台風の目のようになって社内を巻き込む。
ひと口に社長といっても実際はいろいろ。ただ、少食の人はまずいない。みんな朝からよく食べ、よく喋る。しかも早食いの人が多い。早起きで、朝から頭をフル回転させており、忙しいのによく本も読む。
女性関係、豪遊、節税といった、俗世間的に関心のある話題も提供してくれている。しかし、このタイトル。売るために目立ちたいというのはわかるが、どうもしっくりこない。