子供たちを水辺に連れて行くと、魚とか、昆虫とか、とにかく目に見えて動くもので、手に取ることができるものに興味が向きます。でも虫メガネや顕微鏡を与えてプランクトン観察の機会を与えてあげるとどうでしょうか。今まで見たこともないような形をしていたり、小さくても動くプランクトンの存在に感動を覚え、逆にこっちのほうに興味を奪われてしまいます。
そんなときにプランクトンの名前が瞬時にわかると観察がもっと楽しくなり、体験がより印象深いものになります。そんな子供たちの姿に、将来環境に興味を抱く大きなきっかけになるのではないかとわくわくします。でも小中学生でも扱える検索の容易さと適度な掲載種数を兼ね備えた優良な図鑑は、残念ながらこれまで存在せず、非常にもどかしい思いをしていました。
そこでその苦労を一挙に解決できるのがこの本です。未知のプランクトンを分類するときに、この本にある絵や写真と見比べるだけで属レベルにまで分類できてしまうように良く工夫されています。小中学生でも自助的にプランクトンを検索することができるくらい親切に組み立てられており、だれでもプランクトンの名前を簡単に知ることができます。さらにプランクトンの特徴についても可能な限り詳細に説明してあり、生物学的な知識も同時に習得し増強できるように工夫されています。さすが教育者が中心となって編集された図鑑だけのことはあるなと納得させられました。
また学問的にも、プランクトンの分類体系を理解する上で非常に重宝する一冊ですので、特に初学者にも真っ先に入手すべき書籍として推薦します。
最後に、どの写真もとってもきれいです。