阿刀田高の古典解説シリーズ(と、私は勝手に命名しています)、ダンテの『神曲』です。
ヨーロッパの中世からルネサンスに至る価値観を知る上で必読の書、
標準イタリア語の基礎となった名著、
わかっちゃいるけど、読んだことはない。
そこは旧約・新約聖書やギリシア・ローマ神話やら、14世紀当時のフィレンツェやローマの政治やらが綯い交ぜになった世界、
日本人の身には一筋縄ではいかないところがあります。
阿刀田氏の博覧強記の解説が快刀乱麻を断つようにスッパリ解説してくれるかと思いきや、
それでもやはりよく分からない点が多々あります。
ただ、いと高きところにあると思っていた作品が
意外に個人的な恨み節に満ちていたり、私怨を地獄篇で晴らしていたりと
俗なところもあるんだと分かっただけでも少しだけ身近になったように思います。