本物の魔法や呪術のグッズを平然と品揃えしている町の古道具屋「ももきや」の聡明で可愛く人柄も良いががどこかずれている眼鏡っ子の委員長と、茫洋として細かい事には拘らないヤギの顔にされてしまった級友の現役高校生夫婦を主人公にした連作伝奇SFほのぼのギャグです。
線を閉じない独特の目の描き方のキャラクター達、呑気な夫を思いやる委員長の世話女房振りや彼らを取り巻く同級生や御近所さん、放浪した世界各国で子供を作りつつ収集したややこしい発掘物を店に送りつけてくるお父さん、そして異国の居候や喋る猫や生きているエジプト人形等が繰り広げる笑いと時には涙を誘う不思議な日常はこのまま何百回続いても良いなあ、と思っていただけにたった2巻で終わってしまうのは惜しいと思いました。これは前作のフライングガールの時も感じた事ですが。
高校生が夫婦でも直裁なお色気シーンはほぼ皆無、但しいつも紅潮した頬を持つ委員長を始め女性キャラには巧まざるコケティッシュさが漂っています。それに比べて男性陣は絶倫のお父さんを除いては皆若いのに枯れ気味で自分の世界に没入しています。失恋しても淡々と将棋を指し続けるモミアゲ君を初め少ない登場回数の脇役陣も良い味を出しています。
ひょっこりとどこかで連載再開されてもまったく違和感の無い作品ですのでまた読めると良いですね。