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ものつくり敗戦―「匠の呪縛」が日本を衰退させる (日経プレミアシリーズ)
 
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ものつくり敗戦―「匠の呪縛」が日本を衰退させる (日経プレミアシリーズ) [新書]

木村 英紀
5つ星のうち 4.2  レビューをすべて見る (19件のカスタマーレビュー)
価格: ¥ 893 通常配送無料 詳細
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商品の説明

内容(「BOOK」データベースより)

「ものつくり」こそお家芸、この路線さえ貫けば安泰という思いが強くなっている日本。しかし、システム思考を軽視し敗北した戦前の日本軍と同じ過ちを繰り返そうとしているのだ!日本型「ものつくり」の限界を明らかにし、普遍性を追求せず、暗黙知ばかり重視する「匠の呪縛」の危険性を明らかにする警告の書。

内容(「MARC」データベースより)

「ものつくり」こそ日本のお家芸。しかし、システム思考を軽視し敗北した戦前の日本軍と同じ過ちを繰り返そうとしている。日本型「ものつくり」の限界と、普遍性を追求せず、暗黙知ばかり重視することの危険性を明らかにする。

登録情報

  • 新書: 254ページ
  • 出版社: 日本経済新聞出版社 (2009/03)
  • ISBN-10: 4532260361
  • ISBN-13: 978-4532260361
  • 発売日: 2009/03
  • 商品の寸法: 17.2 x 10.8 x 2.4 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.2  レビューをすべて見る (19件のカスタマーレビュー)
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16 人中、15人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0 「ものつくり」信仰への一石, 2009/3/28
レビュー対象商品: ものつくり敗戦―「匠の呪縛」が日本を衰退させる (日経プレミアシリーズ) (新書)
「ものつくり」信仰に一石を投じる本。

日本の「ものつくり」が、名人芸・職人芸に偏重していて、
理論化、システム化、普遍化に弱いことについて警鐘を鳴
らしている。

また、西欧の資本集約型技術と日本の労働集約型技術の論
考も興味深い。(経済学上の比較優位の観点からは、そう
なるのは日本の宿命かもしれない。)

ただし、著者の論旨に合わせるためか、一部引用文献の筋
の悪さやそれに起因する事実誤認と思われる部分を割り引
く必要があると思う(著者自身、あとがきでそのことにつ
いては、ちゃんと予防線を張っているが)。
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19 人中、17人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 4.0 これからの技術は理論に裏打ちされた”ものつくり”を!, 2009/3/15
レビュー対象商品: ものつくり敗戦―「匠の呪縛」が日本を衰退させる (日経プレミアシリーズ) (新書)
 技術がコントロールする自然現象を対象とする科学(熱学,電磁気学,有機化学等)を
「第2の科学革命」とし、人工物を対象とする科学(制御,OR,通信,計算等)を「第3の科
学革命」としている。
これらの「科学革命」を駆動したものとして、論理→理論→普遍性を指向する精神があっ
た、としている。
 技術でいえば道具→機械→システムという変化に対して、日本ではこれが逆進する形で
今まで上手く行っていた(p.109,p.187)。
(というか、日本人は逆進する性向(指向)が強いのかもしれない)
 しかし、現代は「不確かさ」と「複雑さ」を対象として、その克服の為に”情報”が重要
となり、”見えない部分”も含んで「システム」化される時代になっている、と。
 著者の主張は、日本では、上記のような認識が不十分な為に、技術における「理論」「シ
ステム」「ソフトウェア」が世界に比べて弱くなっていて、このまま今までの職人芸的技術力
では立ち行かなくなる、という警鐘をならされています。
 そして、現場の技術者に、論理的に、システム思考で、理論化して、普遍性を持つように
せよ、と叱咤されています(pp.188〜189)。
 従来言われていた、擦り合わせ型/組み合わせ型といった対比ではない、新しい見方
かと思いました。
(ただ、科学・技術史の区切り方や、話題の取捨選択、結論の出し方に若干不満を覚えた
ので、星1つ減らしました)
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6 人中、6人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0 「匠と技」「ものつくり神話」という呪縛ではもう駄目だ, 2010/3/22
By 
麒麟児 (東京都) - レビューをすべて見る
(VINEメンバー)    (トップ500レビュアー)   
レビュー対象商品: ものつくり敗戦―「匠の呪縛」が日本を衰退させる (日経プレミアシリーズ) (新書)
世の中には時として、自分がぼんやりと考えていたことに輪郭を与え、明晰な構成と論理で自らのために語り明かしてくれる書物が現れることがある。私にとって、本書はそういう一冊であった。

内容につき贅言は不要だが、日本の技術力について、(1)自然科学と人工物科学の明確な識別がなく、「道具・機械からシステムへ」という第三の科学革命に完全に乗り遅れ、普遍性(=暗黙知として一部の人間が占有するのではなく、誰もがそれを容易に理解し利用できること)や複雑性(=経験や勘ではなく、論理に基づいて理論的に解析され得ること)の視点を未だ没却していること、(2)労働集約型技術の残滓(経験・カン(匠の技)、要素技術、ハードウェア)に満ち満ちていること、(3)コトつくりの発想に乏しいことなどなど、その指摘は正に目から鱗であり、自分がこれまで断片的に感じていた疑問を文字通り氷解させてくれた。近時流行の「日本の技術力を生かした経済再成長」などという言説がいかにお題目に過ぎないか、著者の危機意識はその欺瞞性を暴いてやまない。

「理論が主導して技術がシステム化し、そのためのツールとしてソフトウェアが前面に躍り出た。これらは三位一体となって現代技術の流れを支配しつつあり、その流れは大河となって製造業を超えてサービス業にも広がる勢いを見せている。日本の技術から見れば、入学試験で苦手の科目の配点が増えたようなものである。このままでは入試は必敗である。やがて技術の主導権を失い、科学技術創造立国は地に堕ちる」(222頁)。

しかし、思えばこうした日本の弱みは単なるシステム思考の不足というレヴェルに止まらないのではなかろうか。その社会的背景を考察するならば、欧米にしても(全てとは云わないが)東南アジア諸国にしても、移民の受け入れや国際的な諸文化の混交など、国家・社会ベースや企業ベースで異質なものとの共存なり統合をいわば社会システムの「通奏低音」としているところ、そのような自発的積極的経験を持たない日本国民が、腹の底から著者の主張を実践できるとは思われない。そのような社会の組み換えなき限り、純粋培養国家日本にはもはや緩慢な死はリセット不能であり、滅びの道しかないように思われてならない。

なお、本書の論旨を手っ取り早く知るには、著者の手になる日本経済新聞2010年3月18日付論考「システム思考の革新急げ」が便利であろう。また、128頁に出てくる日本における原子爆弾開発の分裂状況については、ジョン・W・ダワーの『昭和 戦争と平和の日本』47頁以下に詳しい。
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