内容(「BOOK」データベースより)
本書ではおよそ主要な作品を選んで若冲の生涯に沿って配列し、さまざまな角度からの短い解説を加えている。また、若冲についてほんとうに知ってもらうためには同時代の文献が欠かせないので、漢文で書かれた史料は書き下し文か現代日本語になおして引用した。最後の総論では、十八世紀京都画壇がきわめて創造的な場であったこと、そしてそこにおいて若冲の成し遂げたものが孤立した営為ではなかったのを理解してもらうために、若冲とほかの画家たちとの共通する志向について少し説明している。
内容(「MARC」データベースより)
伊藤若冲の作品には、ただそれ自体で人を興奮させる力が満ちている。主要作品を若冲の生涯に沿って配列し、彼の芸術の特徴や意義など様々な角度から解説、関連エピソードも多数収録。若冲作品所蔵美術館・博物館・寺社も紹介。
著者からのコメント
佐藤康宏です。おかげさまで10刷を重ね、年表の一部に追加・訂正をしました。1771年末に始まる青物市場をめぐる争議に際し、若冲が年寄として活躍した事実を加え、新出の作品「象鯨図」(MIHO MUSEUM)を加えました。
宇佐見英機氏が紹介し、奥平俊六氏によって美術史の研究者に知られるようになった前者の史料については、私は「日本美術史不案内4 交渉する画家」(『UP』442号、2009年8月)でも触れています。
なお、この本ではかんたんにしか述べていない桝目描きの作品----若冲筆「白象群獣図」、若冲工房「樹花鳥獣図」(静岡県立美術館)、作者不明「鳥獣花木図」(プライス・コレクション)の質的な差異については、論文「若冲・蕭白とそうでないもの」(『美術史論叢』26号、東京大学大学院人文社会系研究科・文学部美術史研究室、2010年3月)で詳しく分析しました。「鳥獣花木図」は本来贋作ではありません。しかし、まるで若冲の作品であるかのような昨今の扱われ方は、この屏風を贋作にしてしまいかねません。そういう不名誉な地位から解放してやるべきだというのが、そこで記した私の真意です。若冲・蕭白のふりをしたほんとうの贋作(?)については別の章で論じています。
著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
佐藤 康宏
1955年、宮崎県生まれ。東京国立博物館資料課、文化庁美術工芸課勤務を経て、東京大学教授。主な研究分野は、室町時代末から江戸時代初めにかけての風俗画、また南画や伊藤若冲・曾我蕭白などの画家を中心にした江戸時代の絵画(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
1955年、宮崎県生まれ。東京国立博物館資料課、文化庁美術工芸課勤務を経て、東京大学教授。主な研究分野は、室町時代末から江戸時代初めにかけての風俗画、また南画や伊藤若冲・曾我蕭白などの画家を中心にした江戸時代の絵画(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
山下裕二氏評、『朝日新聞』、2006/03/26
本書は氏がはじめて一般向けを強く意識して上梓したもの。コンパク
トな体裁にカラー図版が豊富に掲載されて、今後長く定番の入門書となるだろ
う。
トな体裁にカラー図版が豊富に掲載されて、今後長く定番の入門書となるだろ
う。
奥平俊六氏評、『紫明』18号、2006/03/20
若冲を語るにもっともふさわしい第一線の研究者が書いた最高の一般
書でもある。資料の正確でわかりやすい提示の仕方もさることながら、本書のど
のページにも、画家に対する畏敬の念と深い愛情が感じられる。
書でもある。資料の正確でわかりやすい提示の仕方もさることながら、本書のど
のページにも、画家に対する畏敬の念と深い愛情が感じられる。
『静岡新聞』、2006/09/17(『京都新聞』にも)
本書は簡にして要を得た解説で「動植綵絵」を中心に若冲の魅力を縦
横に語る。若冲を「異端」の画家から同時代の文脈に位置づけ直した主張は、説
得力に富む。
横に語る。若冲を「異端」の画家から同時代の文脈に位置づけ直した主張は、説
得力に富む。