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優柔不断男、自己チュー男、なりゆき男、美形貧乏くじ女、媚びまくり女...こうした主人公と付き合う相手や友人達も“ちょっと疑問な”人たちばかり。読み始めは、あまりにステレオタイプな人物像と、コメディ過ぎるシチュエーションにちょっと辟易するかもしれない。でも読み進めていくと、それぞれの主人公が表層に纏う“疑問な”人物像は自覚的な戦略であり、人との付き合いは打算であることが透けて見えてくる。そしてこの小説が面白いのは、そうした戦略や打算に主人公が一度は疑問を持ち、ご破算にした上で、結局は戦略や打算を必然的なもの、自らの生き方として積極的に選び取っていく、その姿にある。この二段構えが、「?(疑問符)」の人間を「!(感嘆符)」の人間に変換している。深く、ポジティブな小説である。
5つの短編は作品によって出来に多少バラツキが見られる。やはり女性を主人公としたものが良く書けていると思った。
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