この本は、ACとしての生き苦しさに加え、摂食障害、アルコール依存症、性的虐待の各々の問題(あるいは複数の問題)を抱えている人が、どのような順番で、どのような課題に取り組んだらいいかを、11人の体験談を紹介しながら解説します。
私は、ACとしての自覚はありますが、これらの三つの問題を深刻な程度に抱えている訳ではありません。しかしながら、この本を読みすすめるうちに、摂食障害の人に見られる自分に対するコントロール欲求が自分にも当てはまることに気づきました。またブラック氏は、ACでアルコール依存症の人が自助グループで回復していく際の注意点について、踏み込んだ主張もしており(例えば142ー143頁)、AA的な回復方法とACのそれの違いを理解する上で、参考になりました。
全体として、体験談の部分は、特に三つの問題を抱えていないACにとっても共感できるものであり、助けになりました。ただし、ACの回復自体は、同じ著者の『子どもを生きればおとなになれる』の方が、詳しく説明してあるので、ブラック氏のいう二重の課題を抱えていない場合は、『子どもを生きればおとなになれる』から読みはじめる方が、ACの問題について理解しやすいと思います。