本書はケインズなら日本の経済をどうやって立ち直らせるか
という観点から、天上界のケインズにスピリチュアルインタビュー
を試みたものである。
ケインズという人は有効需要の原理に代表されるように、基本的に
公共投資でもって景気を良くすることを説いた経済学者である。
従ってその奥には、大きな政府や計画経済的な考えも入っている。
しかし、現時点でのケインズの考え方を聞くと、必ずしも生前と
同じではない点も見受けられる。それはハイエク的な自由主義的
考え方も持ち合わせている点に現れている。
日本が直面する財政危機、年金危機、円高問題、TPP問題、そして
震災復興まで実に幅広く語られており、生前の主張を基本にしながらも
尚且つ発展した考えを披歴しているのである。
我々のような素人にもわかる言葉で語ってくれているところがなんとも
ありがたく感じるところである。いづれにせよ、このケインズ経済学は
ハイエクの自由主義的経済学に対して、非常時の経済学であり、正に
今の国難と言われる日本にとってはなくてはならない経済理論であろう。
本書をよく読み、現実の政治の世界でその経済理論を政策として実現
してくれることを願ってやまない。その意味でも、多くの方にお勧めしたい
良書である。