本書の原題を直訳すると「宇宙旅行の危険」となり、
実際の内容も宇宙旅行をする際の様々な危険(放射線の被爆やスペース・デブリとの衝突、
無重力がもたらす健康被害など)について科学的にシミュレーションしたものとなっている。
おそらく原題のままでは本が売れないと判断したのだろう。
しかしどの危険に関しても非常に興味深いものであり、
有人宇宙飛行がいかに大変なものなのか良くわかる。
最も印象的だったのは、スペース・デブリの衝突によって表面が穴だらけにされた、
宇宙ステーションのヘリウム・タンクの写真。
いま国際宇宙ステーションが回っている地球低周回軌道上には、
1センチ以上のスペース・デブリが60万個もあるという。
莫大な金さえ払えば宇宙へ行ける時代になったが、
その前に本書で宇宙旅行のリスクを知っておいた方が良いと思う。