著者の麻生玲央氏は、関西グルメ情報の若き担い手として、ALL ABOUTグルメの食べ歩き(関西圏)を執筆している方であり、氏が現在まで訪れたレストランの中で、「心に残った一皿」である、選りすぐりの64皿を紹介したものである。
切り口としては、地域別にインデックスされ、その範囲は、東京(20軒)、大阪(12軒)、京都(13軒)、兵庫(4軒)、その他の地域(5軒)に及ぶ。加えて、東京スイーツ(4軒)、関西スイーツ(6軒)まで紹介されているので、スイーツ好きには朗報ではなかろうか。
感嘆すべきは「珠玉の表現」とも云うべき、想像力掻き立てる表現の数々である。まるでそのレストランに、自ら足を踏み入れ、「心に残った一皿」を食している様な気分に錯覚させてくれる。氏の描写力のレベルの高さには、驚嘆の念を抱く。
しかし、「心に残った一皿」の肝心の写真が白黒で小さく、構成がお粗末である点は否定できない。確かに、本書に記載されているURLにアクセスさえすれば写真は見ることができるのだが、それには煩雑さが伴う。せめて、料理の写真を大きくカラーで紹介し、付随する写真も載せて頂きたかったのが正直な感想である。