三国志正史・演義ともに、いわば漢民族が自分たちのために自分たちの視点で書いたものである。
しかし実際には、当時は江南をはじめ、さまざまなところに(漢民族から見た)多くの異民族が存在し、ほぼ独立したコミュニティーを保っていた。
ある意味、三国志の時代は3国鼎立どころか、魏・呉・蜀・山越・西南夷・羌・鮮卑・他の、6なり7国鼎立の争いだったともいえるのかもしれない。
そういった意味でも、異民族との関わりから見えてくる歴史の真実がある、ということが分かった。
ここまで思い切って「異民族」との関わりにテーマを絞った三国志の本はこれまでなかったと思う。
正史を読み込んでいる読者はともかく、そこそこ三国志を知っているといったレベルの私には十分楽しめた。