イタリア美術のご専門で、翻訳・執筆活動を精力的にこなされている著者ですが、今回始めて拝読致しました。
"もうひとつの"ルネサンスという題名に魅かれて手に取った本書ですが、最初の章こそエヴァの誕生を取り上げていらっしゃり、王道を行くのかと思いきや、
第2章にてカッソーネ(Cassoneが何かは本書で詳しく紹介されています。)を取り上げられているあたりから興に入りました。
特筆は第6章、貧しき者たちの肖像です。おそらく日本では殆んど紹介されたことが無いであろうジャコモ・チェルーティ(Giacomo Ceruti 1698-1767)にスポットを当てられています。
最終章では未来派とファシズムに対する考察が掘り下げられており、興味が尽きません。
イタリア美術の奥深さを是非この本で味わって頂きたいと思います。