外務省・医務官を辞めてNGOを立ち上げ、干魃など自然環境の過酷さに加え、西部ダルフール地方では今も紛争が収まらないスーダンにおいて、病院・巡回診療、水・女子教育・スポーツ事業と、支援を行う医師の日常を撮った写真集。
イラクの写真では、劣化ウラン弾による奇形児の写真など、目を背けたくなるような写真も掲載され、それこそが 現地の被害の現実を映し出す写真となっているが、本書ではそのような悲惨な写真は殆ど無い。
辛さ・苦しさが読み取れる写真もあるが、笑顔や希望のこもった写真もあり、読後の気持ちが暗くなるような事はないが、その分中村哲氏や吉岡秀人氏の著書のような、突きつけられる読後感も薄い。
それ故に、島田紳助氏が帯文を書いてくれるのだろうが(前述2者の著書に、タレントが帯文を書く可能性は低い)、どちらのアプローチがより広く訴えかけるのだろうかとも考えさせられた。
日本人医師によるNGOとしての医療支援は著者の他、TVでも何度か取り上げられた前述のアフガンのペシャワール会(中村氏)・ビルマのジャパンハート(吉岡氏)があるが、パレスチナ・ガザ地区の地球のステージ、イラクのJIM-NETといった、まだまだ日本で知られていない活動もあり、これらも『情熱大陸』等で取り上げられ、活動範囲が広がっていくことこそ日本の国際貢献につながり、世界での信用度を高める取り組みとなろう。