「幸せになりたいと願いながら正反対のことをする人たち」(p.68)という見出しにはドキっとさせられる。
本書の趣旨に基づけば「もう、怒らない」とは、「もう、不快にならない」と言い換えられよう。
「心は勝手に暴走し、ついつい不安になったり、ついつい怒ったりしては、自分自身にダメージを与える特質を持っています」(p.4)
なぜ、幸せを破壊する不快感が、心の中で勝手に暴走して止まらなくなるのか、それはどうすれば止められるのかを誰にでも分かる言葉で、平易に解き明かされている。
イライラを解消するために示される仏道的な処方箋は、きわめて具体的である。
嫌な上司への対処法や、仕事を押し付けられたときの不快感をバラバラにして捨てる方法や、買い物のとき嫌な店員の感情の背景を見抜いて落ち着く方法などなど。
怒りを静めるために提案されている、感情をバラバラに分解する方法は大変有効だと感じた。加えて、意識により体をよく調べることで怒りの悪影響を知り克服するという方法は、実践する価値があると思う。