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「弦巻のマンションの窓から夕暮れを眺める」あゆみ。その表情には、明日が来ることをとても楽しみにしている様子がうかがえます。生きることを肯定的にとらえているようで、とても好きです。
「千葉 大網 正月の強い光線と竹、眩しそうな目、濃い影、美しい写真だと思う」。この写真の彼女の眼差しがとても精悍で、見ていて背筋が伸びる思いがします。確かに美しい写真だと私も思います。
他のレビュアーが評しているように、夫婦間のこうしたプライベートな趣の写真が果たして出版に値するのかという思いが私も心をよぎりました。
しかし頁を繰り続けるうちに、私は考えを変えました。ここに掲載されているのは美人モデルの妻を愛妻家のカメラマンが自慢げに披露する「おのろけ写真」ではありません。愛情の対象となる女性が微笑む姿を永遠に刻んでおきたいとレンズを向けたことのある読者自身の経験を思い返す、その<よすが>になる写真集だと思うのです。つまり私が本書の中に見いだしたのは、田辺あゆみではありませんでした。あの日、あの頃の私が愛した女性のことなのです。
自分以外には他の誰にも見せることのない表情の数々。私たち二人だけのかけがえのない時間。
そうした、誰にも憶えのある、胸疼くあの懐かしき瞬間を思い返すことが出来るのなら、この本はあなたにとって価値ある一冊となることでしょう。
久々にHAPPYな写真集に出会ったような気がします。
(二人の仲良さそうな情景が浮かんで、なんだか少し照れくさいですけどね。)
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