渡邉さんの活動は、最近の「新公共経営」の考え方を地で行っている。官の仕事を民に任せることで、競争原理の中でサービスの生産性を上げるというものだ。本質的にやっていることは正しいのだが、この本での主張は感情的すぎて、鵜呑みにするのは危険。
公共の何たるかや民主主義の基本を知らずに政府や行政を批判しているので、センセーショナルな書き方で一般市民を煽っているようにも見える。週刊誌レベルの主張も含まれるし、廃れ行く農家よりも自分たちの農業事業に国は補助金を出すべきだ、など、いささか身勝手に過ぎる部分も。
但し、民の力を生かしていく公共のあり方は、先進国の流れであり、今国をあげて取り組んでいる方向なので、その草分けである渡邉さんの活動を知るために、本書を紐解く価値はあるであろう。