萩本欽一が率いる「誰に見せても安心お笑い番組」の、
中から生まれた、わらべのベストアルバムである・・・が、
実情は、すべてのシングルと、当時発売された唯一のアルバムに、
シングルのカラオケを載せただけの、
いわゆる「寄せ集めアルバム」の形態である。
内容はというと、結構これが凝ったつくりといえば、
確かにアルバム的には、結構凝ったつくりなのである。
「わらべ」というアーチスト名と、番組から出てきた、
企画歌手という側面を取り除いても、それは間違いなく、
意外性をちょっと含んでいると思う。
たとえば「めだかの兄弟」は、3拍子の曲に乗せて、
のどかに「すずめ・こねこ・めだか」の兄弟が、
大きくなったらどうなるかという曲の、
音のつくりの下地は実はテクノだったり、
「時計をとめて」の、フレーズやメロディーを含めて、
ピアノで旋律をアシスタンスをかけるような感じで、
歌は、つつがなく進んでいくが、実は音的には、
教会音楽との併合で、時計を止めることと、教会が持つ、
過去への照らし合わせということをかけて、
最後は、教会の鐘の音とシンセのタイムクロックで、
過去と新しい今後との時間の流れをかけているし、
「もしも明日が」は、弦の音とシンセで、
ほんわか音を作っているように見えるが、
実は、結構ドラスティックな感じの音をたくさん使っている。
番組の企画モノといってしまえば、確かにそれまでの話で、
アルバムも、結構企画モノくさいのだが、
1曲ずつの中は、当時の流行や音を、割と取り入れている、
今、聴くと、萩本欽一の当時の勢いも、音の時代背景も、
どっちも楽しめる、ある意味「2度おいしい」アルバムである。
決して、悪い意味で言っているわけではない。
むしろ、こういう好例はないと思う。