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2 人中、2人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
僕の生きる道,
By カスタマー
レビュー対象商品: みれん 改版 (岩波文庫 緑 6-3) (文庫)
余命一年を宣告された男と、看病する女の物語。平穏な死を共に迎えることを誓った二人であったが、男は刻々と屈折し、女は次第に愛に疑問を抱く。 ----- 俺が死に向かって進んでいくというのに、どうして、あいつが明るい顔をして目を輝かしていなくてはならないというのだろうか ----- ----- どうせあの人は助からない。いつかあの人と一緒に死のうと思ったこともある。それなのに、なぜ今はこんなに余所々々しくなっているのだろう ----- 目の前にある死の恐怖から、人は逃れることなどできるのだろうか。 -----「俺がいよいよ行く時には、お前も一緒に連れていくのだよ。」男はこうささやいた。----- 男は女を道連れにすることを思い、女は生きたいと願った。
1 人中、1人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
僕の生きる道,
By カスタマー
レビュー対象商品: みれん 改版 (岩波文庫 緑 6-3) (文庫)
余命一年を宣告された男と、看病する女の物語。平穏な死を共に迎えることを誓った二人であったが、男は刻々と屈折し、女は次第に愛に疑問を抱く。 ----- 俺が死に向かって進んでいくというのに、どうして、あいつが明るい顔をして目を輝かしていなくてはならないというのだろうか ----- ----- どうせあの人は助からない。いつかあの人と一緒に死のうと思ったこともある。それなのに、なぜ今はこんなに余所々々しくなっているのだろう ----- 目の前にある死の恐怖から、人は逃れることなどできるのだろうか。 -----「俺がいよいよ行く時には、お前も一緒に連れていくのだよ。」男はこうささやいた。----- 男は女を道連れにすることを思い、女は生きたいと願った。
5つ星のうち 3.0
死を前にした人間のつまらない弱さ,
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レビュー対象商品: みれん 改版 (岩波文庫 緑 6-3) (文庫)
肺を患い余命一年を宣告された男と、彼の傍に付き添う女。近づく死への恐怖から、不安定な情緒の波の中でどんどん陰鬱に陥り、殆ど幼児的と云えるくらいに女に弱々しくなっていく――いじけたり猜疑心を抱いたり依存したりしていく男。当初は男と共に死のうとまで思い詰めていながら、死へと傾いていく男を前にして、次第に心境が変わっていく女。二人の心情が、すれ違いながら、移り変わっていく。初めは「あなたと一緒に死ぬ」と云った女に、「俺にそんなことさせる権利は無い」と云う男が、死に際になって「俺と一緒に死んでくれるって云ったよな」と心中を求めるも、女はそれに後ずさりしてしまう。 文学的な「気取り」など無い、死に直面した人間のつまらない弱さ。トルストイ『イワン・イリイチの死』の如き、死を見つめることを通して人間存在の深奥を抉り出してくるような趣は、本作には無い。些か物足りない読後感と云えなくもないが、医師でもあったシュニッツラーだからこその人間診察といえるかもしれない。 同じく医師でもあった鴎外による訳、翻訳物に特有のぎこちなさが殆ど感じられず、見事。
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