相対性理論そのものを説明した本というより、相対性理論からどのようなことがいえるかについて、いろいろな角度から工夫を重ねてやさしく解説して相対性理論に迫った本、と説明した方がより正確かもしれない。
とりあえず、わかりやすい。いかにもNewtonらしく、徹底してVisualで、よく考えられた的確で美しいイラストをちりばめ、丁寧に、出来る限り易しく解説してある。しかし、本書はそれだけではない。以前の版に対して寄せられた様々な意見を反映したQ&A欄を設けたり、読者モニターの意見を取り入れたりしてさらに一層のわかりやすさを追求している。
改めてつくづく感じたのは、相対性理論というのは物理の世界では本当に大切なものだな、ということ。確かに、相対性理論そのものを完璧に理解することは素人にはちょっと敷居が高い。一般相対性理論は特にそうだ。しかし、難しいからといって、それが何であり何を意味するものなのかということについてすら全く知らなくてもいいかというと、絶対にそんなことはない。たとえ、ほとんどBlackBoxとしての理解になったとしても、出来る限り知っておいた方がよい大切な教養というのは世の中にはいくつかある。そして、相対性理論はそのような教養の中でも大変重要なもののひとつだと思う。
理系とか文系とか、宇宙の前では大した問題ではない。こんなに見やすく、わかりやすく、そのためにいろいろな智恵をしぼって書かれてあるのだ。幅広い読者に一読をお勧めしたい。