川柳好きの著者の、ギャグ魂が、はちきれんばかりに、詰まっています。
前半は、雑誌読者から投稿された川柳が、4コマ化されている「ここだけの川柳」、
後半は、2001年〜2003年に、雑誌に連載された川柳ギャグ作品「フジヤマ川柳一族」です。
ここだけの川柳では、それぞれの川柳にテーマを設け、ぼやき川柳、リピート川柳、きずな川柳、という具合の表題があります。
その内容は、主に、家族を描いたギャグで、笑えるものや、少しエッチなもの、唸らされるものなど、多彩です。
それらが、見事なツッコミをもって、4コマ目で、落とされます。
お父さん川柳によると、出勤時 妻もペットも 知らん顔 という事らしいですが、哀愁ですね〜。
女子大生の方の、帰宅時の様子を描いた、愛犬が あからさまに イヤな顔 なんていう愛犬川柳もあります。
しかし、少々の哀愁は、笑い飛ばし、これら登場人物が、ギャグ的魅力たっぷりの絵で描かれていて、大変楽しいです。
また、著者のツッコミは、人はそれぞれ、世間の人々と、何らかの関わり合いを持っており、
もし、たとえ一人であっても、一人ではないと、感じさせてくれます。
一方、フジヤマ川柳一族は、著者のこれまでの、多くの作品の中でも、特に傑作だと思います。
大食い家族の、ドタバタとほのぼのの両方が、川柳を交えて、凝縮されたギャグで描かれています。
この内容、4コマギャグファンにとっては、正に珠玉です。
本書全体を舞台として、繰り広げられる人間模様は、全部が明るいものばかりではなく、時に、厳しい現実も突きつけられます。
それでも、著者のギャグというフィルターを通ると、すべての面に、希望に満ちた未来を、予感させられます。
本書は、人生の友となってくれます。
そして何より、笑えます。