難病を告知され日々衰えていく手足に、今までどおりの生活ができなくなるという不安、
幼い娘のささやかな望みにも応えてあげられないもどかしさ、妻に対する夫としての苦悩
が鮮明に描き出される一方、病院内での様々な人たちとの出会いや、家族の愛情が著者に
もたらした心情の変化がユーモアを交えながら記されており、まさしく笑いあり、涙あり、
感動ありの闘病記である。
著者のユーモアセンスがあまりに光るため見落としがちになってしまうが、間違いなく
著者の主眼は、闘病の経験から自分が見出した『こと』(生きていることの素晴らしさ)
を、多くの人に知ってもらうことであり、その裏にある、自分と同じように障害をもつ人や、
苦しんでいる人たちを、少しでも勇気づけたいという強い想いが、ビシビシと伝わってくる。
僕がうつ病で会社を休職していた時期にこの本に出会った。24時間テレビでドラマ化された
という帯をみて「いい本なのかなぁ」という軽い気持ちで購入したのだが、休職期間中に
読んだ本の中で、最も勇気づけられた一冊となった。
著者と同世代であり、同じように幼い娘をもつ父親であるという要素が働いたにしろ、
とにかく真剣に共感したし、本気で勇気づけられた。
今、何かしらの悩みを抱えている方や、幼い子どもをお持ちのパパ、あと障害者政策を実施
されている自治体の方々にも是非読んでらいたい一冊です。