「ぐんま昆虫の森」展示コーナーで拡大されたマーヤの絵を一点だけですが
観たことがあり、いつかは本を見たいと思ってはいました。
読売新聞の第1面に写真入りで熊田氏が紹介されていたので、たまらず購入しました。
小学1年の娘に読んでやりながら初見。ページを繰るごとに、
ぐっと胸の奥に迫ってくる美しく鮮やかな色彩。
リアルな昆虫たちの姿(特にクモなど)に娘はこわごわながらも
目が離せない様子でした。
絵本の読み聞かせボランティアをしていますが、
正直、クラス単位の人数での読み聞かせには不適と思います。
理由は文章はほんのダイジェスト的にあるだけで、
熊田氏の絵による昆虫と植物の世界をこころゆくまで堪能する本…といった趣だからです。
この本を見ると、原作者ボンゼルス氏のできるだけ原文に近い本を読みたくなります。
なぜなら、よくある絵本「みつばちマーヤ」ではこの絵が物語る「おはなし」の全容を
知ることができないと気づいたからです。
本書の最後に熊田氏が「いとしきマーヤとともに」という2ページにわたる
文章を寄せていますが、それを読むと
日本国内に流通している「マーヤ」本では誤訳から「スズメバチ」が「クマバチ」と
取り違えられていたり、クルトは実はカブトムシではなかったなどの
基本的な間違いが指摘されていますし
そればかりでなく、スズメバチの恋人がトンボ(オニヤンマ)のシュヌックである! という
原作のディテールを知らないことに気づかされるからです。
熊田氏の昆虫に寄せる深い愛を感じる一冊です。
★4つの理由は、文章があまりに抄訳すぎるので、もったいない、というのが理由です。
出版社側の都合であったにしても、物足りなさすぎです。巻末収録でよいから
もっときちんと原作の内容がわかる配慮がほしかったです。