辰巳親子の料理本は、今添加物や保存料によって失われつつある日本風土の味、日常の料理のあり方を、そんな文化を知らずに育った私たち世代に知らせてくれます。
もう、本当に日本の料理が生きていた時代のことを語ってくれるのは、辰巳芳子さんらが最後の世代ではないかと、いつも惜しい気持ちであせるようにページをめくります。
この本は、みそに特化した本なのですが、読み応えは十二分です。
特化しているからこそ、広い。季節の移り変わりを表現したり、料理のコンセプトを表したり。心持ちまでが、みそ汁に表れる。
冬に体を温めるみそ汁。初夏に精をつけるみそ汁。タネに合った味噌の配合。季節ごとにみそを変えるって知っていました?
栄養バランスやその効能を考えても、みそは私たち日本人に欠かせないものなんですね。
みそ汁を知ることで、料理が楽しく思えてきました。
出汁の取り方、また、毎日の家事が面倒くさくない手法まで。
家族の様子をみながら、みそ汁を温める。(この本を読めばどういう意味かお分かりいただけます)これができる主婦になりたいです。
装丁もとても美しい本です。