表現そのもの美しさに加えて、少女の汚れの無い美しさを感じる。
それは、具体的にどういう部分が美しいというよりも、醸される雰囲気が美しい。
その美しさは、まるで、幻想の中を、のたうちまわっているかの様だ。
銀平の意識そのものも美しい。
奇妙な思考が、少女の美をとらえて離さない。
宮子自身も快楽を感じた。
宮子は銀平につけられる事によって、突発的な快感に戦慄する。
この下りにより、宮子の美しさが増幅される思いだ。
銀平は少女の眼にみずうみを見る。
少女の眼が、愛にうるんでいる様が、こんな風に表現される。
そして、銀平は、そのみずうみに、裸で泳ぎたいという憧憬と絶望を同時に感じる。
夢遊病の様に少女の後をつける銀平により、少女の美があらゆる角度から表現される。
みずうみとは、意識の底に沈んでいる、手の届きにくい美なのだろうか?
独特な美しさに満ちた、川端文学の傑作だ。